きょうのちしん
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BLOGニュース
2021.03.01
仁和寺で芸術祭「御室花まつり2021~心を豊かに~」
世界遺産(世界文化遺産)に登録されている仁和寺(京都市右京区)で、「御室花まつり2021~心を豊かに~」と題した芸術祭が行われます。 「御室桜」と呼ばれる桜の名所としても有名な仁和寺は、仁和4年(888年)に建立された真言宗御室派の総本山の寺院で、皇室とゆかりの深い寺(門跡寺院)として知られています。その仁和寺が発信する芸術祭「御室花まつり2021~心を豊かに~」には、コロナ禍の苦しい毎日の中で芸術の力を感じてもらいたいという気持ちや、アートと古典文化を引き合わせることで、新たな文化財の創出や技術の継承とする目的が込められています。 このプロジェクトは2021年から3年間に渡って実施され、2021年は3月20日(土)~5月9日(日)の予定で主に東京藝術大学卒業・修了したアーティスト7名による5つのステージが企画されています。■第一ステージ「彫刻」 期間:2021/3/20~3/28 アーティスト:山口桂志郎■第二ステージ「デザイン」 期間:2021/3/30~4/4 アーティスト:猪飼俊介■第三ステージ「染色」 期間:2021/4/8~4/18 アーティスト:関水美穂■第四ステージ「先端芸術」 期間:2021/4/20〜4/25 アーティスト:折原智江■第五ステージ「日本画」 期間:2021/4/29〜5/9 アーティスト:本多翔 このプロジェクトについて仁和寺は、「日本文化を牽引するアーティストの新しい美意識が、新旧の『心』『技』『文化』とひとつとなることで、継承にもつながると考えます」としています。京都 仁和寺 御室 芸術 4.8 Project https://ninnaji.jp/art_project/
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BLOGまち歩き
2021.02.28
京都の気になる町名③ 「轆轤町」と"髑髏"
京都の難読漢字の地名・町名のなかでもハイレベルな「轆轤町(ろくろちょう)」。西福寺(桂光山敬信院)や六波羅蜜寺が建つ、松原通大和大路にある町名です。実は、もともと「髑髏(どくろ)町」だったのが、江戸時代の寛永年間に役人によって改名。陶芸のろくろ引き職人が多く住んでいたことが、轆轤(ろくろ)町の由来ともいわれています。もとの町名の髑髏(どくろ)とは、もちろん、あのガイコツのドクロのこと。平安京の京都三大葬送地のひとつの「鳥辺野」の入口で、亡骸が運ばれてくる場所だったとか。当時、京都では庶民の亡骸は野ざらしにされ、自然に朽ちる風葬が主流だったといわれています。轆轤町にある六道の辻は、あの世とこの世の境目といわれ、不思議な伝説が数多く残されています。六道の辻に建つ、創業450年を超える「みなとや幽霊子育飴本舗」もそのひとつ。その昔、赤子を身ごもったまま亡くなった女性が、土葬されたあとに幽霊となって夜ごと来店。買い求めた飴をお乳代わりに、お墓の中で赤子を育てていたという逸話で知られています。すぐ近くには、冥府通いの伝説を持つ小野篁(おののたかむら)ゆかりの六道珍皇寺も。不思議な伝説にも説得力がある気がするのは、京都という土地柄ならではかもしれませんね。みなとや幽霊子育飴本舗(みなとやゆうれいこそだてあめほんぽ)京都市東山区松原通大和大路東入2丁目轆轤町80-1市バス停清水道下車、徒歩6分京都のお盆② この時期に味わいたい幽霊子育飴 は こちら上方落語や立本寺でも語られる「幽霊子育飴」伝説 はこちら京都の気になる町名① 「閻魔前町」と"冥界の主"はこちら京都の気になる町名② 「天使突抜」と"天使さま" はこちら
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BLOGイベント
2021.02.26
"黙浴"と「ちいさな銭湯展」
毎月26日は「風呂の日」ですね。現在、全国の銭湯では、感染症対策として黙ってお風呂に入る「黙浴」が推進されています。京都・むらさき湯、大阪・湯処あべの橋、名古屋・へいでん温泉では「だるまだまる」を考案。「だるま」がモチーフの「黙浴」のキャラクターで、「黙門来福」との呼びかけも。無言で壁面座禅し続けて悟りをひらいたという、だるま(達磨大師)にちなんでいるのだとか。心静かに入浴することで、今まで見過ごしてきた景色にも出合えるかもしれません。現在、「黙浴」しながら楽しめる「ちいさな銭湯展 in 京都」が、むらさき湯で開催されています。3月14日(日)までの期間中、浴室内に銭湯好きの3名のアーティストによるコラボ作品を展示。銭湯をテーマにした「はんこ」「タイルアート」「ミニチュア模型」が出迎えてくれます。湯船につかりながら眺める作品の数々は、「黙浴」のひとときを豊かにしてくれることでしょう。また、日替わり湯が人気のむらさき湯では、2月26日(金)~28日(日)に「ボンタン湯」が登場。鹿児島・阿久根の特産品であるボンタンが湯船に浮かび、南国の香りに包まれる3日間です。「風呂の日」の26日(金)は小学生以下の入浴料が無料なので、親子で「黙浴」体験もいかが?番台では「ボンタンアメ」や「ぼんたん漬」などの特産品も販売されるそうですよ。創業90年を数えるむらさき湯は、番台に看板犬や看板猫が座っていることもあるという名物銭湯。現代アートやレトロ建築も楽しめるとあって、"入浴できる美術館"ともいえるかもしれません。シャンプーやレンタルタオルなどがついた、お得な「手ぶらセット」があるのもうれしいですね。むらさき湯京都市北区紫野東御所田町15アクセス:市バス停北大路堀川下車、徒歩3分「ちいさな銭湯展 in 京都」は3月14日(日)まで(月曜は休み)。※入浴料が必要です。
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BLOGお土産
2021.02.23
ひさご寿しの冬のごちそう「蒸し寿し」
3月の「桃の節句(上巳の節句)」のごちそうといえば、ちらし寿司。それに先がけて、寒い時期だけのごちそうである「蒸し寿司」が、まもなく食べ納めを迎えます。「蒸し寿司」とは、酢飯と具材をどんぶりに盛り、せいろで蒸しあげた温かいお寿司のこと。京都や大阪で12月のはじめから2月の終わりごろにかけて食べられる、冬の風物詩のひとつです。昭和25年(1950)から四条河原町で暖簾を掲げる「ひさご寿し」の「蒸し寿し」をご紹介します。今や「ひさご寿し」の代名詞になるほど、創業当時から京都の人々に愛されてきた「ちらし」。私の祖母のように、「ちらし」といえば真っ先に「ひさご寿し」を思い浮かべる人も多いとか。「名代 ちらし寿し」は甘めのすし飯にエビやエビそぼろ、椎茸、穴子、錦糸玉子などが彩り豊かに。ホカホカの「蒸し寿し」には銀杏やゆり根も添えられ、冷えた身体を温めてくれます。「蒸し寿し」は12月から2月末までの期間限定で、店内では注文後に作られる熱々をいただけます。また、テイクアウトや通信販売では、電子レンジ対応の「チンするむし寿し」が用意されています。おうちでも気軽に、ホカホカと湯気の立つお寿司を味わえるのがうれしいですね。京都の底冷えの冬を支えてきた「蒸し寿し」を、この機会にぜひ味わってみてはいかがでしょうか。詳細は「ひさご寿し」の公式ウェブサイトで確認してください。京・河原町 ひさご寿し(きょう かわらまち ひさごずし)京都市中京区河原町通四条上ル塩屋町344阪急京都河原町駅からすぐhttp://www.hisagozusi.co.jp/
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BLOGまち歩き
2021.02.21
石像寺の「厄除招福だるま」と「釘抜地蔵御縁日」
今年は緊急事態宣言下で、節分のお参りがかなわなかった人も多いですよね。節分も初詣と同様に分散参拝が推奨され、まだまだお参りできる社寺もあります。たとえば、西陣の「釘抜(くぎぬき)地蔵」で知られる「石像寺(しゃくぞうじ)」。今年は特別に、3月31日(水)まで「厄除招福だるま」が授与されています。例年、節分限定で授与される「七転び八起きお身代わり守り」。かわいらしい姫だるまの姿でありながら、釘抜地蔵大菩薩の慈悲の力が込められたお守りです。また、毎月24日は「釘抜地蔵御縁日」。短いおつとめとご住職のお話のあとに、お地蔵さまからのプレゼントが接待されます。毎月おこなわれるので、落ち着いてからゆっくりお参りしてみてはいかがでしょうか。弘仁10年(819)、弘法大師・空海の開基とも伝わる石像寺。鎌倉時代の俊乗坊重源上人による中興を機に、真言宗寺院から浄土宗寺院に。さらに、慶長19年(1614)に西蓮社厳誉上人によって再興されたといわれています。地蔵堂(本堂)には、空海の作とされるご本尊の石造地蔵菩薩立像を安置。参道では釘と釘抜が、境内では大きな釘抜の像が参拝者を出迎えてくれます。社伝によると、「釘抜地蔵」の名前の由来には、2つの説があるとか。ひとつは「苦抜(くぬき)地蔵」が転じて「釘抜(くぎぬき)地蔵」になった説。もうひとつは、商人の夢に出てきたお地蔵さまが、商人の手から2本の恨みの釘を抜いた説。心や体の釘(苦しみ)を抜きとってくれるお地蔵さまとして、現在も参拝者が絶えず訪れています。石像寺には、釘(苦しみ)を抜きとってもらったら「お礼絵馬」を奉納する習わしがあるとか。大きな板に2本の八寸釘と釘抜が張り付けられた、なんとも珍しく壮観な絵馬。地蔵堂の壁一面に約1000枚のお礼絵馬がびっしりと貼られ、その信仰の深さがうかがえます。先日の「きょうのちしん」でご紹介した、ウソつきの舌を抜くといわれる閻魔さま。そして今回の、心や体の釘(苦しみ)を抜いてくださる菩薩さま。一見、正反対のように見えて、どちらも慈悲深いお地蔵さまというのも興味深いですね。石像寺(しゃくぞうじ)/釘抜地蔵(くぎぬきじぞう)京都市上京区千本通上立売上ル花車町503市バス停千本上立売下車、徒歩3分京都の気になる町名① 「閻魔前町」と"冥界の主" はこちら
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BLOGまち歩き
2021.02.19
運がよければ看板猫に会える「京のやど 卯の花」
2月22日は「猫の日」。京都の喫茶店やカフェなどで、「看板猫」が出迎えてくれることがありますよね。ほどよい距離感をキープする猫たちは、この時代の象徴ともいえる気がします。また、道を歩いているときに思わぬ出会いが待っていることも。先日、西陣で出会ったのが「京のやど 卯乃花(うのはな)」の看板猫です。御前(おんまえ)通の仁和寺(にんなじ)街道を下がった、閑静な住宅街にある小さなお宿の窓辺。季節のしつらえに溶け込む、まさに招き猫のようなたたずまいに、しばし見とれてしまいました。もちろん、常にここに座っているわけではなく、運がよければ出会えるというレアな姿。この日はポカポカ陽気だったので、ひなたぼっこを楽しんでいたのかもしれません。さりげなく敷かれた毛布から、お宿の方の温かさと丁寧な仕事ぶりも伝わってくるようです。かわいい看板猫と、やさしいご夫婦が迎えてくれる「京のやど 卯乃花(うのはな)」。心のこもったおもてなしや朝食にリピーターも多いという、アットホームなお宿です。清潔で感染症対策も行き届き、女性ひとりでも安心して宿泊できるのもうれしいですね。気がねなく旅行できるときが来たら、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。西陣は、世界に誇る京都の伝統工芸「西陣織」の産地。耳を澄ませば、路地から機織りの音が聞こえてくる、昔ながらのまち並みが残っています。隠れた名刹や史跡、穴場スポットも多く、自分だけの京都を見つけることができそうです。路上で出会う猫たちの多くは、ソーシャルディスタンスがバッチリ。(写真は祇園・白川の狸橋で早朝に出会った猫さんです)猫たちにとっても、のびのびと暮らしやすい京都のまちでありますように。京のやど 卯乃花(きょうのやど うのはな)京都市上京区御前通仁和寺街道下ル下竪町188市バス停北野天満宮前、または大将軍下車、徒歩6分
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BLOGお土産
2021.02.17
西陣名物「たんきり飴」
咳や痰が出やすい季節の変わり目、特に今はマスクをしていてもまわりの目が気になりますよね。京都の西陣で、その名もズバリ「たんきり飴」という飴が売られているのをご存じでしょうか。西陣といえば、古くから織物のまちとして栄え、多くの織物職人さんが集まっていたエリア。西陣で生産される先染め織物は「西陣織」とよばれ、世界的に知られる京都の伝統工芸品です。糸くずやほこりが舞う作業場で、職人さんののどを守ってきたといわれるのが「たんきり飴」。大宮通寺之内にある、明治8年(1875)創業の「たんきり飴本舗」で販売されている西陣名物です。こちらの「たんきり飴」は、天然の土ショウガ汁だけを加えた素朴なもの。その製法は秘伝とされ、甘口と辛口の2種類が用意されています。今回私が購入した甘口は、なめているうちにショウガがきいてきて、のどがすっきり!甘口と辛口の両方を購入して、なめ比べをしてみるのもおすすめですよ。西陣織の職人さんを支えてきた「たんきり飴」も、西陣の飴職人さんが作る名産品なのです。"飴ちゃん"を持ち歩いているといわれる関西人ですが、今は人にあげるのも難しいもの。『よしもと新喜劇』のすち子さんも、舞台から客席に飴ちゃんをまかなくなった気がします。人からもらう機会も少なくなり、手持ちの飴ちゃんがなくなったという人も多いかもしれません。早く世の中が落ち着いて、"飴ちゃん文化"も戻ってほしいですね。たんきり飴本舗(たんきりあめほんぽ)京都市上京区大宮通寺之内下ル花開院町107市バス停堀川寺ノ内下車、徒歩3分
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BLOGまち歩き
2021.02.15
京都の気になる町名②「天使突抜」と"天使さま"
平成6年(1994)より、2月17日は「天使のささやきの日」に制定されています。この「天使のささやき」とは、空気中の水蒸気が凍って発生するダイヤモンドダストのこと。昭和53年(1978)に、北海道で日本最低気温のマイナス41.2度を記録したことにちなんでいるとか。マイナス41.2度に比べたら、京都の底冷えも暖かく感じてしまいそうですね。京都には、天使がささやくというよりも叫んでいそうな、疾走感のある町名が存在しています。その名も「天使突抜(てんしつきぬけ)」。松原通西洞院にある「五條天神宮」の1本西の、南北を走る通りの町名表示板などで確認できます。北は松原通の「天使突抜一丁目」から、南は六条通の「天使突抜四丁目」まで。これは五條天神宮が、創建当時「天使の宮(天使社)」という名前だったことにさかのぼります。社伝によると、平安遷都の延暦13年(794)、山国宇陀郡(奈良県)から天神を勧請したのが起源。この「天神」は「てんじん」ではなく「あまつかみ」で、人々は天使の宮を「お天使さま」とも。創建当時は東西4丁、南北5丁に渡る広大な社域を誇り、敷地内には鎮守の森も広がっていたとか。ところが、天正14年(1586)の豊臣秀吉公による都市整備で、森の中を南北に走る道路を新設。お天使さまを貫通することから、人々は皮肉たっぷりに「天使突抜通」と呼んだのだのだそう。その通りは現在「東中筋通」となっていますが、町名に「天使突抜」の名残が見られるのですね。弘法大師・空海が開祖と伝わる「天使の宮」は、後鳥羽天皇の時代に「五條天神宮」と改称。「義経記」では弁慶と牛若丸(源義経)が出会った場所とする、由緒ある神社です。保元の乱や応仁の乱、蛤御門の変など、兵火による焼失と再建を繰り返してきました。社殿も再建されたもので、明治時代に現在の区画に整理され、現在はこじんまりとしています。祭神は少彦名命、大己貴命、天照大神で、いずれも医薬や禁厭(おまじない)の神さま。「五條天神宮」の「天神」は「てんじん」ではなく「てんしん」と読むのも特徴です。天神さまではないものの、境内には末社の「筑紫天満宮」があります。こちらには菅原道真公がまつられ、撫で牛が鎮座しているのもなんだか不思議なご縁ですね。五條天神宮(ごじょうてんしんぐう)京都市下京区松原通西洞院西入ル天神前町351-201市バス停西洞院松原下車、徒歩すぐ「仁丹の日」と京都の仁丹町名表示板 はこちら京都の気になる町名① 「閻魔前町」と"冥界の主" はこちら
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