BLOG京の会長&社長めし2019.12.22

株式会社千總の社長が通う店「リストランテ ガレリア」

京都にある会社の会長&社長は、どんな店でどんな料理を食べているのでしょうか? 彼らが通う一見さんお断りの超高級店から大衆店までご紹介する【京の会長&社長めし】。今回は㈱千總社長の仲田保司さんが通う店、ART MON ZEN KYOTO内の「リストランテ ガレリア」です。

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■仲田保司(なかたやすし)さん 

460余年の歴史を持つ京友禅の老舗、株式会社千總の代表取締役社長。 企業理念である「美・ひとすじ」のもとに、友禅染の着物をはじめとして染織品を手がける一方で、友禅の技術やデザインを和装以外の分野に応用するなど、日本文化の継承と共に、時代に合わせた改革を続けている。 京都の飲食店は、しつらえや雰囲気などに季節が感じられるところが気に入っている。最後の晩餐は夏の京料理。

美術品に彩られたホテルで、選り抜きの食材で織りなす上質のイタリア料理を満喫

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祇園の北側、縄手通から東へと伸びる古門前通界隈は、古くから京都随一の古美術街として知られている。その一角に立つ「ART MON ZEN KYOTO」は、老舗の美術茶道具商「中西松豊軒」がプロデュースしたスモールラグジュアリーホテル。数寄屋建築を取り入れた趣の異なる15の客室を備え、館内各所に国内外の美術工芸品が配されるなど、京都らしい美意識が感じられる。

このホテル内のシックなラウンジエリアに今年5月にオープンした「リストランテ ガレリア」が、今回仲田さんおすすめの一軒だ。

「ホテルのオーナーである中西さんとは、私がお茶を始めたときからの知り合いで、年齢が近いこともあり普段から親しくさせていただいています。オープニングレセプションにお招きいただいた後、きちんと食事をしに行ったのは最近ですが、とにかくおいしかった。シェフも出すぎず誠実な印象で、以来何度か通っています」(仲田さん)

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館内には茶室風のウェイティングスペースがあり、ここで香煎のもてなしを受けてからテーブルへ。周囲には確かな目で選ばれた美術品が飾られており、まるでギャラリーにいるかのようだ。

「フロアに本物の古美術が置いてあって、レストランにいながら古美術に触れられる空間になっているのが贅沢だし、すごくいいなと思います。天井が高く、テーブルの間隔もしっかりとられているので、居心地もいいです」(仲田さん)

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「仲田様は、社長の中西が表千家の古美術を扱っている関係で、茶道を介して親しくなられて、ここのオープンのときもすごく気にかけていてくださったようです。仲田様のお茶の先生が中西と仲が良く、仲田様も先生たちと一緒にお食事にいらっしゃいました」

そう話すのは、ホテルのエグゼクティブシェフ兼「ガレリア」シェフの小澤達也さん。ザ・リッツ・カールトン京都「ラ・ロカンダ」の料理長を務めるなど、国内外のホテル・レストランでの経験豊富な実力派の料理人だ。

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本物の美術品しか扱わないオーナーの本物志向に共感するという小澤さん。目指すところは、本物のアートで飾られたホテルにふさわしい本物のイタリアンだ。

「見かけはおいしそうで実はおいしくないものや、何の料理かわからないようなものが結構あると思うんですけど、ここでは本場の人が食べに来ても、評価してもらえるような料理を提供したいと思っています」

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対馬などから入る鮮魚や京都の地野菜、大分の蘭王卵など、吟味した上質の食材を使ったメニューは、コース主体で5500円から楽しめる。

「一番高いコースで13千円なんですが、この値段でこのグレードの料理が食べられるので、すごく満足しました」と仲田さん。とりわけ気に入ったのが、カルボナーラ。スパゲッティーカルボナーラをそのままペースト状にして自家製のラビオリに詰め、黒コショウベースのソースと卵黄のソースをかけた一品だ。

「ラビオリの中にカルボナーラが入っていて、食べるとそれが口の中でパッと広がってカルボナーラの味になる。これは感激しましたね。いろいろイタリアンを食べましたが、こんなことができるのかと。すごく面白いし、会食の話題作りにもなります」(仲田さん)

その言葉に、「パスタをおいしいと言っていただけるのはやはりうれしいですね」と、小澤さん。このカルボナーラのように、クラシックな料理にクリエイティブなアプローチをしつつ、イタリアンの枠を外さないのが、小澤さんが目指す本物だという。好評のパスタは、12月はイカのラビオリが登場する予定だ。

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メインの上州牛のフィレは、「すごくやわらかく、上品な味でおいしかった」と仲田さんもおすすめの一品。

「僕は群馬の前橋出身で、地元産の肉だから選んだということもありますが、赤身のおいしい肉をいろいろ探した結果、この上州牛に落ち着いた感じです」と、小澤さん。

じっくり火入れしてやわらかく仕立てた深い味わいの上州牛に、ブイヨンで煮た堀川ごぼうの下にきのこのデュクセルをしいた付け合せで、秋の風情を表現。きのこの旨味が凝縮したソースは、泡が弾ける瞬間の香りを楽しみたい。

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ワインはイタリア産を中心に100種類ほど。あまりお酒を飲まない仲田さんも、料理と合わせてワインを楽しんだという。

写真の3本は、ラベルにホテルの名が入った数量限定の白など、いずれもここだけで扱っているもの。

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ホテルならではの洗練されたサービスも魅力。

「お客様に心地よく楽しんでいただくには、お客様が何かをしてほしいと思う前に用意ができていることが重要だと思っています。ここはクローズキッチンなので、時間のあるときはなるべく料理を運びに来て、お客様の表情などを見ながらサービスするように心がけています」(小澤さん)

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オープンからまだ半年ほど。小澤さんは、お客の反応も見ながら構成や味などの微調整を行い、料理のバージョンアップを重ねていきたいという。料理もサービスも、これからの進化が楽しみなレストランだ。

撮影 エディ・オオムラ  文 山本真由美

■ART MON ZEN KYOTO リストランテ ガレリア

京都市東山区古門前通大和大路東入元町391
075-551-0009
営業時間 18時~22時(L.Oコース20時30分、アラカルト・ドリンク21時)
定休日 火曜
http://www.amz-kyoto.jp/

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