BLOG京の会長&社長めし2020.08.12

株式会社美濃与の社長が通う店「瀘川(ろせん)」

京都にある会社の会長&社長は、どんな店でどんな料理を食べているのでしょうか? 彼らが通う一見さんお断りの超高級店から大衆店までご紹介する【京の会長&社長めし】。今回、株式会社美濃与社長の長瀬文彦さんが通う中国料理店「瀘川」です。

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■長瀬 文彦(ながせ ふみひこ)さん 

1973年生まれ
法政大学文学部卒
1995年中沢乳業(株)入社
2000年(株)美濃与入社
2008年同社代表取締役社長に就任
京菓子原材料専門店、本年で創業118年を迎え、昨年原材料のきな粉を自家製造する専用工場を建設。

最後の晩餐は、奥様が作るミラノ風カツレツ。

女性ファンも多数。自慢の麻婆豆腐など、手間をかけて作る本格中華を気軽な雰囲気で

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「ここは本当に日常使いで、昼夜問わず頻繁に行くお店です。小さくて街の中華料理屋さん的な感じなのに、本格的な中華を出されます。中心街から離れたエリアでこれだけのクォリティがあるのか、と驚くぐらいおいしい。隠れた名店だと思います」

そう長瀬さんが絶賛する西京区樫原の「瀘川」は、阪急桂駅から徒歩約20分。樫原山陰街道交差点から西へ少し進むと、白壁に赤いひさしのある店舗にたどり着く。

2006年にオープンしたこちらは、24席ほどある1階と、宴会用の2階座敷というこぢんまりとした店内で、店主の深谷信人さんが腕を振るっている。

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長瀬さんが店を訪れたのは十数年前のことだという。

「友人から、ここにおいしい中華の店があるよと紹介してもらいました。担々麺と麻婆豆腐が圧倒的に美味い。地元のほとんどの人が知っているお店だと思います。僕は一人で行くこともありますし、家族と行ったり、友人と行ったり、また会社の宴会をしたりと、オールマイティーに使っています」

そんな長瀬さんの言葉に、

「ありがとうございます。私一人で作っているため、あまり表に出てお客様にご挨拶することができないのですが、気に入って来てくださり、うれしいです」と深谷さん。

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西宮の有名四川料理店などで腕を磨いた後、中国・上海のホテルで単身研修するなど経験を積んだ深谷さんは、店を開くにあたり、大衆中華と高級中華の中間を目指したという。

「高級中華に慣れていないお客様にも、うちの店を足掛かりに本格的な中華を知ってもらえたら、中国料理のファンも増えるんじゃないかと思い、いろんな味を揃えるようにしています」(深谷さん)

メニューはアラカルトが主体で、地元農家から仕入れる季節の中国野菜など、地場の食材も取り入れながら、よだれ鶏やバンバンジーなどの四川料理を中心に、北京、広東、上海、など本場の味を生かした多彩な品を提供。既存の調味料に手を加えたり、調味料を自作したりするなど、手間を惜しまず自分の求める味に仕立てているという。

そんな深谷さんの料理を目当てに、近所のビジネスマン、OLから、家族連れ、企業経営者まで、多くの常連客が訪れる。

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この店の麻婆豆腐と担々麺が大のお気に入りの長瀬さんだが、もともと辛い物はあまり好きではないと話す。

「僕は辛いのはまったくダメで、ここで好きになったんです。汗は出るし、お水を飲まずにいられなかったのが、だんだんおいしくなって。この2つは行くといつも頼んでいますね」

実は、作り手の深谷さんも辛い物は苦手。けれど、そういう自分だから、苦手な人でもおいしく食べられる四川料理が作れるのではないかと考えたそうだ。長瀬さんお薦めの「四川麻婆豆腐」1241円も、そんな思いのもと試行錯誤の末に作り出した自信作で、自家製を含む3種の豆板醤を用いた、独特の奥深い味わいが魅力だ。刺激的な辛さだが、単調ではなく、辛さと旨味が重層的に感じられておいしい。

「山椒がたっぷりですごく辛いのですが、コクがあってやみつきになります」(長瀬さん)

「長瀬社長のように、辛いのが苦手だけどこれだったら食べられる、と言っていただけるのが一番うれしいですね。うちの麻婆豆腐は辛いですけど、店を出る頃には辛さが引いていると、皆さんおっしゃいます」(深谷さん)

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麻婆豆腐と並ぶ人気の担々麺は、白胡麻、黒胡麻、カレーなどがあり、中でも長瀬さんお薦めは「特製黒胡麻担々麺」730円。伝統的なやり方に則り、黒胡麻を一から摺ってペーストにしたものを使用し、トッピングの肉みそももちろん手作りという手間をかけた一品。黒胡麻の風味豊かで濃厚な旨辛スープと細麺との絡みもよく、何度でも食べたくなる味わい。既製品の練り胡麻を使わないため、胃もたれすることもないという。

「後を引く辛さで、胡麻の風味とコクが最高。スープを白ご飯にかけて食べてもおいしいです」(長瀬さん)

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中国料理の枠にとらわれず、いいと思ったものは取り入れているという深谷さん。杏仁豆腐やパンナコッタなどの手作りデザートも用意し、女性を中心に好評。

杏仁の実から作る「正式杏仁豆腐」426円は、ここの杏仁豆腐だけは食べられるというファンも。バニラビーンズをふんだんに使った写真の「パンナコッタ」389円も、まろやかでコクのあるパンナコッタに、カラメルの爽やかな苦味がぴったりでお薦めだ。

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この地でおいしい料理を提供し続け、週末はほぼ満席状態という人気ぶり。そんな地元で愛されているこの店だからこそ大事にしていることがある。

「場所柄、お客様は通りすがりではなく、『瀘川』に来たいと思って来てくださる方ばかり。私もスタッフも、お客様に笑顔で来て、笑顔で帰っていただけるようなお料理と接客を心がけています。かしこまらず、笑顔で過ごしていただいて、来て良かったと思って帰っていただきたい。だから、お料理は少し時間がかかっても一品一品手を抜かず、しっかり丁寧に作るようにしています」(深谷さん)

予算は昼900円~、夜2000円程度。要予約のコースのほか、予約不要のプリフィクスコースも楽しめる。

撮影 エディ・オオムラ  文 山本真由美

■瀘川

京都市西京区樫原平田町14-30
075- 757-4504
営業時間 11時30分~14時30分(LO14時)、17時30分~21時30分(LO21時)
定休日 水、月1回連休あり
http://rosen.main.jp/
※状況によって営業時間の変更あり。詳しくはお問い合わせください。

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