BLOG京の会長&社長めし2021.10.21

株式会社リンクアップの社長が通う店「Sushi and Bar SPOT(スポット)」

京都にある会社の会長&社長は、どんな店でどんな料理を食べているのでしょうか? 彼らが通う一見さんお断りの超高級店から大衆店までご紹介する【京の会長&社長めし】。今回は(株)リンクアップ 社長の今井雅敏さんが通う「Sushi and Bar SPOT」です。

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■今井 雅敏(いまい まさとし)さん

株式会社リンクアップ 代表取締役
1966年生まれ
1999年に「売れる・流行るスキーム」を考えるコンサルティング会社、リンクアップを設立。
商品開発、商業施設開発、ブランドプロデュース等、幅広い分野にて活動を展開する。
一年のうち360日は外食。最後の晩餐は、鮭のおにぎり。

吟味した素材が自慢の品をリーズナブルに提供。海外VIPにも愛される穴場的寿司店

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祇園白川から新橋通を東へ進んだ雑居ビル内に、今井さんが接待などにもよく利用するお薦めの店がある。

「アメリカで長年腕を振るっていた寿司職人がやっているお店です。とてもセンスのいい握りに付き出し、天ぷらなどがリーズナブルに味わえます。『こんなところにこんな店が?』と驚かれるんですが、東京や大阪などの高級店へ行き慣れている方も気に入ってくださいますね」(今井さん)

スナックと見まがうような外観に意表を突かれるが、中は壁に竹をあしらった落ち着いた佇まいの空間だ。

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ジャズが流れるカウンター8席ほどのこの店を、店主の岡野信治さんが一人で切り盛りしている。
店を始めたのは2010年の夏。
「初めは外人さん向けにやっていたんですが、原発事故の影響で外国人観光客が全然来なくなって、日本人向けにシフトしたんです」と岡野さん。寿司店らしからぬ店名は、サンディエゴ時代の行きつけのバーからとったものだという。
「あかんかったらアメリカへ帰るくらいの気で店を開いたので、看板にもロケーションにも凝ってなくて。店の外観も初め気にしていたんですけど、常連さんは皆知ってはるし、もうええかと思って」

お客は企業経営者から芸舞妓、スポーツ関係、芸能関係、外国人などさまざまで、気取らない雰囲気のなか、岡野さんの寿司と軽妙なトークを楽しみに訪れる。
「お客様をちゃんとお連れする時、何軒か行く合間にちょっとつまんで一杯飲む時など、いろんなシチュエーションで使い分けています」(今井さん)

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もとはフレンチの料理人だったという岡野さん。20歳の時、「京都から出たくて」知人を頼ってアメリカへ渡るが、フレンチの需要がなく、和食のレストランに勤めることに。そして、そこから意図せず寿司の世界に入ることになったそうだ。
「店のオーナーから寿司職人が休みの日に入ってくれ、と言われてやったのがきっかけです。板前さんは日本から派遣されて来た人ばかり。僕なんか出所が違うから、誰も教えてくれない。仕方なく見よう見まねで覚えていきました。当時、日本はバブルの最中。ニューヨークの街は日本企業から来た日本人が大勢いて、お客さんの9割は日本人でした」と岡野さん。
その後、アメリカで寿司ブームが起こり、岡野さんが握る寿司はアメリカ人からも多くの支持を獲得。日本に帰国するまで20数年間、東海岸や西海岸各地の高級店で活躍してきた。

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実は岡野さんは今井さんの中学・高校の同級生。この店で20数年ぶりに再会したという。
「祇園に美味しいお寿司屋さんがあると以前から聞いていて、7年ほど前にお客様に連れて行っていただいたんです。そしたら、岡野くんがいたという(笑)。アメリカに行ったことを聞いてはいたけれど、帰国したことは知らずびっくりしました。僕がアメリカへ出張で行った時、日本人でアメリカ全土のいいお店にスカウトされている人気の寿司職人がいると聞いていたんですが、よもやそれが岡野くんとは思わず、ですね(笑)」(今井さん)

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メニューは本日のおまかせコース1万円を基本に、寿司やアテを外した3コースが加わる。アメリカで出していたような寿司はあえて入れていないという。

「構えの立派な店なら2万円ぐらいはするようなお寿司が出てきて、とにかく安い。時々、本場のキャタピラーロールとかをお願いするんですが、さすがアメリカで一番人気というくらい、とても美味しくてお客様にも大好評でした」(今井さん)

「今井社長は天ぷら好きなので、寿司ネタにできる新しいネタを天ぷらにして出したげて、寿司はちょこっと握って。あと巻きもんを食べはります。アボカドとウナギとかのコンビネーションが好きですね」(岡野さん)

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使用する天然魚は毎日中央市場で、その日のお薦めを吟味して仕入れる。
「信頼できる筋から信頼できるものを指定して買っているそうです。お寿司はもちろん煮物、焼き物、揚げ物、何でも美味しい」と今井さん。
今井さんお薦めの明石の煮だこは、柔らかく上品な味付け。

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刺身でも食べられる駿河産のマナガツオは塩焼きに。ふっくらとした旨味を堪能する。

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パリッと香ばしく仕立てたぐじのから揚げ。どの料理もシンプルな中に魚の美味しさがしっかり。

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「お寿司は赤身も白身も貝もすごく美味しい。塩加減が繊細だと思います」
写真はまぐろのづけ、ヒラメの昆布締め、サバの昆布締め。

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種類は少なめだが酒は一通り楽しめ、有料でワインの持ち込みも可能。

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今井さんは、店の魅力は岡野さんの対応力の高さだと話す。
「お寿司や料理のクォリティの素晴らしいものを出してくれるのはもちろんですが、それ以上に素晴らしいのが、友達でも、海外のVIPでも、僕の連れてくる人の所作などを見て、その時々に応じた提案をしてくれること。お客様の好みなどを慮る力がプロだなと思いますね。京都の高級料理屋と変わらないぐらいのことをしていただける」

そんな今井さんの言葉に、
「それを言ってもらえるのは一番うれしいですね。長年カウンターに立ってやっていたら、誰だって楽しくご飯食べてほしいじゃないですか。それが一番です」と岡野さん。

誰を連れて行っても、期待に沿った対応力で満足して帰ってもらえるという安心感。今井さんにとって、心地よく、かつ心強い店なのだ。

撮影 エディ・オオムラ  文 山本真由美

■Sushi and Bar SPOT

京都市東山区東大路新橋西入林下町427 東新橋ビル1F
075-531-3780
営業時間 18時~24時 ※予約が望ましい
定休日 日曜、祝日
※営業時間は状況により変更の場合あり。お店にお問い合わせください。

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