BLOG料理人がオフに通う店2020.05.22

「ESTRE」-「炭焼 芹生」芹生玄さんが通う店

「旨い店は料理人に聞け!」京都を代表する料理人がオフの日に通う店、心から薦めたいと思う店を紹介する【料理人がオフに通う店】。今回は「炭焼 芹生」の店主、芹生玄さんが通うwine & beer「ESTRE」です。

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「炭焼 芹生」店主 芹生玄さん

大学時代、飲食の世界に興味を持ち、在学中に一年間、オーストラリアに留学。車でオーストラリア一周する時間が、外から日本文化を見つめる貴重な機会となり、和食の道へ進むことを決意。宮川町の「蜃気楼」をはじめ、木屋町の名店「割烹やました」では10年間修業し、長年、焼き場を担当。炭焼の技を研鑽する中で、炭焼の奥深さに魅了され、自身の店開く際も、炭火焼を柱に据えた。目利きとして厳選した旬の素材をふんだんに用い、最高の炭火の技を駆使して、香味豊かな炭火料理を提供している。

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アットホームな雰囲気でくつろげる店内。木のぬくもりが優しい。

 東大路通三条下ル。ビルの一階にある小さな入り口を入ると、なんとも心地よい空間が広がる。wine & beerESTRE」は、クラフトビールやナチュール系のワインを豊富に取り揃え、オーナーシェフの井上純一さんが作る料理とともに気軽に楽しめるイタリアンバールだ。妻の春香さんとともに、アットホームなもてなしで出迎えてくれる。

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井上さん夫妻の息の合ったもてなしがとても心地いい。

「井上さんご夫妻とは、滋賀県で開催された食イベントで隣同士のブースになって、そこから交流が始まりました。ご主人は新潟出身、奥さんは青森出身で、

お二人とも本当に人柄がよくて、二人が醸す暖かさが心地よくて通ってしまうんです」(芹生さん)

 仕事が早く終わった日の帰りがけに、ふらりと立ち寄るという芹生さん。いつもチケーティ(小皿料理)を何皿か頼んで、それをつまみに、本日オススメのグラスワイン何種類か味わうのだそう。

「チケーティは毎日、15種類くらい用意しています。一皿200円〜で、手軽に色々な料理を楽しんでいただけます。お二人以上なら、盛り合わせもおすすめです」。そう話すオーナーシェフの井上さんは、東京や京都のイタリアンレストランやカフェ、バールなどで修業を積み、3年前に独立。自分たちの好きなナチュール系ワインやクラフトビールとともに、気軽に料理を楽しめる店を作りたいと考えたという。

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左からフレッシュオレンジと人参のサラダ、ブロッコリーのアンチョビソテー、ヤングコーンのチーズロースト、海老のクミンバターソテーなど、色とりどりのチケーティは一皿200円〜。前菜盛り合わせ1300円〜もお値打ち。

 メニューは黒板にぎっしり書かれているが、その日の仕入れで変わるそうだ。

野菜が特に好きで、いろいろな種類の野菜を様々にアレンジするのが楽しいという。チケーティだけをとっても、人参、ヤングコーン、ブロッコリーと野菜のメニューが多く、様々な味わいにアレンジされている。

 メニューは野菜料理、魚介料理、肉料理、そしてパスタ、リゾットで構成されていて、チケーティとワインを軽く楽しみたいという人から、肉とパスタでガッツリ食事をという人まで、どんなシチュエーションでもしっかり応えてくれる。

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スペアリブのオレンジとローズマリーの煮込み700円。オレンジジュースと白ワインでスペアリブをじっくり煮込み、マスタードとローズマリーの香味をプラス。甘酸っぱいソースととろけるように柔らかい肉を堪能。

「クミンなどのちょっとしたスパイス使いや、フレッシュな果実や果汁をソースに用いたり、とにかく井上さんは料理センスが抜群なんです。何を頼んでも美味しくて、毎回、料理談義も弾みます。いつも締めに頼むのが、大葉のジェノベーゼパスタ。これが本当に美味しくてメニューにあると必ず、注文してしまいます!」(芹生さん)

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 大量の大葉とローストアーモンドパウダーをミキサーにかけて作る香り高いソースに、海老、イカ、シラスなどの魚介を合わせて、リングイネ・ピッコロと合わせて、千切りの大葉をたっぷりトッピング。見た目も鮮やかな大葉のジェノベーゼパスタ1400円。

「井上さんと奥さんがうちの店に来てくれることもあって、これからも交流を深めていきたいですね。料理について刺激しあえる間柄でいたいと思っています」(芹生さん)

「そんな風に言っていただけると恐縮してしまいますが、とても嬉しいです」(井上さん)

 自身もワインやクラフトビールが大好きという井上さん。お酒好きなシェフが作る料理は、どれもワインやビールがついつい進んでしまう味の仕立てだ。さらに店主夫婦の親しみやすい人柄と店の心地よさも手伝って、つい長居をしてしまいそうになる。料理のプロ同士の刺激的な交流から生まれるであろう、新しい味わいがこれからも楽しみだ。

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ナチュール系のワインが豊富に揃う。左はイタリア・ピエモンテ州のオレンジワイン、G940円、B6500円。右はフランス・ブルゴーニュのピノノアール、G990円、B7890円。グラスワインは泡、赤、白、オレンジなど常時7〜8種類、用意している。

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クラフトビールも多彩。1本800円〜。

撮影:津久井珠美 取材・文:郡麻江

■wine & beer「ESTRE」

京都市東山区三条通南裏白川筋西入3丁目南西海子町434−6ー1F
075-551-8289
18:00~24:00(LO)
不定休

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