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京都知新

KYOTO CHISHIN

「上羽絵惣」十代目・石田結実 #52 2017年05月07日(日)放送

京都市下京区で260年以上続く日本最古の絵具商「上羽絵惣(うえばえそう)」。創業は江戸時代の1751年。店内には、主に日本画に使われる「岩絵具」や「水干絵具」、そしてホタテ貝を原料とした顔料「胡粉」などといった様々な絵具が並びます。

その上羽絵惣の十代目として、6人の絵具職人を取り仕切る石田結実さん。石田さんはある商品で過去とと現代をつないだタイムライン的存在でもあります。その商品とはキャンパスを彩る絵具ではなく、女性の爪を飾る「マニキュア」でした。

石田さんの開発した「マニキュア」は、絵具商ならではの「和の色」に加え、原材料には天然のホタテの貝殻から作られる胡粉を使用した「胡粉ネイル」というもの。
天然素材だから口に入れても大丈夫な上、使用する接着剤を水溶性にしたので嫌な臭いもせず、除光液を使わなくても落とせるため、爪や肌が弱い人でも使えるという、それはまさに画期的なもの。今までネイルを諦めていた人たちにも安心して使ってもらえる商品の誕生でした。

伝統という「過去」の中に基本を見つけ、それを原料変更やネイルという「現代」の概念に落とし込み、それが結果的に新商品の開発となる・・・。
そんな時代に乗りながらも伝統を守ろうとしている石田さんの絵具にかける思いをお届けします。