TV
京都知新

KYOTO CHISHIN

書家・ 井上優 #131 2018年12月16日(日)放送

今回の主人公、書家の井上優さんは、南座のまねき看板を書いています。京都の劇場看板を書く職人としてスタートしてから実に50年以上も文字に関わり続けています。

まねき看板とは、顔見世興行を前に劇場正面にあがる役者の名前を書いた看板のこと。この看板を掲げる行事は「まねき上げ」と呼ばれ、京都の年の瀬の風物詩となっています。まねき看板に書かれる独特の文字は「まねき文字」といい、江戸で生まれた勘亭流を少しアレンジしたもの。筆太で隙間なく、内へ丸く曲げるようにして書きます。これは劇場が隅々まで大入りになるようにと縁起を担いだものです。
明治39年に松竹が南座の経営を引き継いだ当時、まねき文字を書ける専門職人がおらず、井上さんの師匠である映画看板職人の竹田猪八郎さんに白羽の矢が立ちました。その後の2代目、3代目も井上さんの兄弟子にあたります。

2014年からまねきを書き続けている井上さんにはまた別の顔もあります。
それはなんと、現役のフォントデザイナーなのです。
これまで15種類の書体を開発し、一書体につき9000文字もあるとか。
御年73歳。コンピューターを駆使し、アナログとデジタルの世界を行き来しながら文字を作り続けています。

(当放送回の映像はありません。)